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  • 名古屋市在住・短大生・映画(舞台)裏方志望。
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安部公房

最近、安部公房の『箱男』を読み始めた。
今まで読んだことのある彼の作品は『砂の女』と『赤い繭』。

『砂の女』は正に蟻地獄の様だった。
読んでも読んでも一向に減らない左頁、既に読んで右側に来たいた筈の頁が、
いつの間にか左側へ戻っているのではないかと錯覚するぐらいに進まない。
内容もずっと繰り返される女と男の息苦しいやりとり、時々訪れる小さな転機。
機会を逃す哀れな男。

『赤い繭』はと言うと、萩原朔太郎の『死なない蛸』を思い出す。
ある水族館で忘れ去られ空腹に耐えかねた蛸は自分の足を食べ、身体を食べ、
とうとう最期には“消滅”してしまう。
赤い繭の家無し男は、自分が綻びたジャケットであるかのように
足の先からどんどん糸のように解け、その端から段々と身体にまとわり付き、
最期には空っぽの繭になり男は“消滅”した。
しかし両者とも完全に居なくなった訳ではないようだ。
蛸は永遠とそこに存在し続け、男は繭自身(家)になってオモチャ箱へと入れられた。
『赤い繭』は『壁』の第三部に収録されている短編なのだが、
教科書には単体で載っていたので、それ一つで独立したものだと思っていた。
『壁』をまだ読んでいないのでどうとも言えないが、どうやらストーリー的には独立しているようだ。

今読みかけの『箱男』はと言うと、いきなり箱の作り方から始まる。
箱男になるための勇気、箱男の意義、箱男とは?
箱男とは特定の(例えば赤い繭の男のように)一人を指すのだと思ったら、
そういう人(?)の総称であって、複数存在するのだそうだ。
箱男が気になり出すとどんどん心を捉えられてしまう、
段々段々怒りや不安に襲われ、その内に威嚇行動に移る。
空気銃で狙いを定め、威嚇のために一発発砲、しかしそれでもう逃れられない。
数日後には撃った本人が箱男になっている。
街を漂い、道化よりもこの世ともあの世とも異質なものになり下がるのだ。

『箱男』の他に『笑う月』『壁』『人間そっくり』『砂の女』(←以前は借りて読んだので)も先日、某大型古書店で購入した。
『箱男』を読み終わったらとりあえず短編の『笑う月』を読むか、それとも『壁』に行こうか・・・

私は今日始めて知ったのだが、安部公房も「安部公房スタジオ」と言う劇団を主宰していたそうだ。
最近読み始めた寺山修司も「天井桟敷」を主宰していたと言うその人で、
“アングラ”だとか“アバン・ギャルド”だとか“前衛”だとか(全部殆ど同じ)騒がれた時期だ。
今度手伝わせてもらう劇団はそう言う色が強いらしく、
先日の忘年会では最後30分程しか居なかった割に物凄く盛り上がった。
モダンと言う言葉の意味とイメージが噛み合わない様に、
前衛と言うにはもう既に過去の物になってしまった世界だが、
それを追いかけるのではなく、本当の前衛を探しに行かなければ意味がないのだと思う。
何かないものだろうか、新しい何かが・・・
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新解さんの魅力

お久しぶりです、最近めっきり寒くなってきましたが、
私のように体調崩したりしてませんか?
まあ私の場合は8割3分位寝不足が原因です。
今日は名古屋にも初雪が!・・・降ったのか?
私はその時小牧に居たので名古屋で降ったのかは不明。
小牧ではちろちろと1,2分間降っていた。(笑)
しかし寒いと思ったらもう雪か!!今年は積ると良いな~
と言ってる内はガキんちょですかね?若いって事にしておきましょう。

先週の土曜日は教職関連の集中講義があり、
私の休日計画(と言っても溜まったレポート作成)は一気に狂ってしまった・・・
(そしてレポートはやっていない。)
最初は結構面白かったのだが段々と教職の授業にも飽きてきた、
何故こうも同じ事ばかり繰り返すのだろう?
黒板の前で説明を繰り返している先生を横目に、友人と世間話しをしていると、
「新明解辞典って知ってる?」と聞かれた。
辞典は好きだが最近は広辞苑で満足してしまっている私は「何それ?」と返したのだが、
そこでふと随分前に『新解さんの読み方』という本を図書室で見つけた事を思い出した。
タイトルに惹かれて手に取ったのだが、今度借りようと思いつつずっと忘れてしまっていた。
友人の話によればその辞典は何でも主観たっぷりの説明や例文の面白い国語辞典らしい。

“新明解”と“新解さん”は似ていやしないか?
確か表紙は辞書の写真だったし・・・・

思い出した私は「それって新解さんの事?」と聞いたのだが、
友人は「新解さん?何それ?新明解辞典!辞典だよ?」
「だからそれは新解さんなんじゃないの?」
「新解さんって何?」
「新解さんの読み方って本が出てるんだよ。」
「読み方?辞典だよ?普通の国語辞典だよ?」
「普通の国語辞典なのに面白いの?」
「面白いんだって!!カニって引くと一番最後に美味いって書いてあるんだよ!」
「なんだそれ?!でも確かに美味いよね。」
「大抵食べ物の最期には美味いって書いてあるよ。」
「好き嫌いがないんだね~ってかやっぱりそれ新解さんじゃない?
だって読み方の本の表紙国語辞典だったよ?」
「だから新解さんって何?」

と噛み合わない会話を繰り返しつつ、
やっぱり新明解国語辞典はたぶん新解さんだと言う結論に至り、
帰りがけに図書室によって真偽をハッキリ確かめようと言うことになったのだが、
行ってみると閉館後・・・・。
仕方ないので真偽は後日に持ちして、コンサートのチケットを受け取りに文化情報プラザへ。
そこには図書館もあり、寄って行ったくせに本のことはすっかり忘れて帰宅。

そして月曜たまたま図書室に立ちって思い出し早速借りる事にした。
《夏石鈴子著『新解さんの読み方』角川文庫版》
最初の“はじめに”を読むとこの本がどういう物か解ると同時に、
『新解さんの謎』と言う本も見たくなる。
ぱらぱらと頁をめくると【】(←すみつきカッコ)に括られた単語がずらり。
段落ごとで集め方は異なるが著者が例文や解説に解説やつっこみを入れている。

読むにつれて分かったこと
・新解さんはかなり手厳しい。
特に学者や公務員、政治家は親の仇の如く書いてある。
そして女にも手厳しい。かと思いきゃ男にも手厳しい。
・新解さんは貧乏?
お金に関する例文がかなり多い。
例【忘却】「金を返すことを―する」
 【かしら】「少しお金を貸していただけない―」
 【掴む】「手がかり・(金づる・幸せ・人心・きっかけ・証拠・実態・情報)を―」
・新解さんは夏目漱石好き。
三四郎の下りそのままよう例に長々と出てきたりする。
あと西郷隆盛とワトスンもお気に入りのよう。(【まず】をひくべし)

この『新解さんの読み方』では5版までの事しか載ってないのだが、現在は6版まで出ている。
因みに少し6版を立ち読みしていたらカニは食用とは書かれているが美味いとは書かれていない。
ラフランスも『~読み方』によると「でこぼこして形は悪いがとろけるような味と香りがいい」と5版で記されているはずなのだが6版ではラフランス自体がない。
他にも調べたが面白いモノが結構消えている。
しかし新解さんは消えたりまた出たりするそうなのだ。
例えば政界の説明で、3版以外の初版から5版は「政治家」という表現なのが
3版だけ「政治家ども」となっているらしい。
政治家どもの世界。
3版のとき一体何があったのだろうか・・・・
こんな事を聞いてしまうと初版から集めたくなる。
家にないかと見てみたのだが、残念ながら家には新解さんの漢和辞典しかなかった。
仕方ない、いつもの古本やめぐりで探そう。

皆さんも一度、家の辞書を語確認ください。
もし新解さんの国語辞典なら気になる言葉を直ぐ引いてみて下さい。
私のお薦めは、かけはなれる、当座、新鮮、たびたび、腐儒etc・・・
新解さんは細かいところに目を向けると色々おかしな物が見つかるようです。

↓新解さんファンの方のHP
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Soseki/3578/

蟲師

私は名も知らぬ作家のさして有名でもない本をよく買う、
それが結構面白かったりするのだ。
大型の本屋やビレバンで本の表紙を只眺め、良いなと思った物を古本屋で探す。
何故その場で買わないのかと言えば、金が無いのはもちろんで、
あとは良いなと思うものが大量にあるからだ。
自分では決めかね、天に任せて古本屋であった物を買う。
だから随分前から欲しいと思い手に入らないものや、
先日欲しいと思ってすぐ手に入るものもある。
漫画などの続き物は一巻以降が手に入らなかったりするが、
まぁその内集まるだろうと能天気に構えている。

さて、その中で飛びきりヒットなのが『蟲師』である。
「―見慣れた動植物とはまるで違うとおぼしきモノ達それら異形の一群をヒトは古くから畏れを含みいつしか総じて「蟲」と呼んだ」
蟲とは生命そのもののようなもの、
見える人にしか見えず、しかし確実にこちらと関わりを持っている。
蟲師とは蟲によって起こった病気、災害等を治療、解決するいわば医者や薬師のようなもの。
話は毎回一話完結で、旅をしている蟲師のギンコが立ち寄ったところ、
もしくはどこからともなく現れて知恵を貸して去っていく。
世界観は日本的だがいつの時代か分からない。
ギンコだけがシャツにズボン姿で、後の登場人物は大抵着物なのになんら違和感はない。
何人かの友人に貸し出したが全員が全員面白いと言っていて、
家の母もかなりハマっている。
ストーリーや世界観が日本昔話のようで馴染みやすかったり、
蟲達の設定が面白いのもあるのだろうが、
蟲というモノが『何か不思議な事をしでかす』と言う点で妖怪に似ている気がする、
しかし妖怪のイメージのように怖くもグロテスクでもなく、
寧ろ綺麗で、掴みどころがないのだが可愛気がある。
だから万人に好かれるのかもしれない。
日本昔話のようなストーリーと書いたのだが、
教訓じみた話や人間の本質に触れるような話など、深い物語も魅力の一つだ。

実は今月の下旬にアニメ化する。
http://www.mushishi.jp/しかし今月始まるというのに公式サイトはできたばっか。
あとで切ない思いをしないため、クオリティーは期待しないでおこう・・・
ギンコの声は中野裕斗さんと言う方なのですが、どうやらVシネ系の方。
バトロワⅡ出演しているようなので、見た方はご存知だろう。

蟲師の原作者漆原友紀さんは他に短編集を出していらっしゃる。
私はその中の一つしか読んだ事がないが、
そちらも独特のストーリーやキャラクター(性格や外見より考え方が独特)で、かなりお勧め。

死にぞこないの青

今をときめく人気作家乙一のホラー系ファンタジー。

ちょっとした勘違いで嘘をついた形になってしまったマサオは、
勘違いが溶けず大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。
先生は他の誰かが宿題を忘れてきたり、授業中騒いでも
すべてマサオの所為にするようになった。
クラスメイトまでもがマサオ虐めに興じるある日、
彼の前に肌の青い狂気じみた少年アオが見えるようになった。

彼の作品は『失踪ホリデイ』と『GOTH』の(多分一番最初の)一編、
そして今回読んだ『死にぞこないの青』しか読んだ事がない。
読みやすい文体なのにストーリーは深くかなり好きな作家なのだが、
中々古本屋に出ないのだ・・・。

昨日の夜中読み始め、寝なきゃいけないと思いつつ結局また4時まで読んでいた。
アオの描写がかなり細かくグロテスクだ。
青い肌、ない片耳、ボンドで止められた片目、傷だらけの皮膚、髪の生えない頭、
裂けた上に縫われた口、拘束衣、ブリーフから出た細すぎる足・・・
アオはマサオの心の一番奥から出て来たものだ。
読んでいくとだんだんアオの気持ちになっていく、
気付くと顔をしかめていて、アオのように不平不満を目に溜めているのが分かった。
でもそれはアオの口が解かれ喋り出すと私とは同調しなくなり、
今度は暴走していくのが怖くなった。
いつか爆発するんじゃないかと、誰かが死ぬのではないかという危惧があった。
終わり方はなんとも乙一らしい感じだと思う。

題材が教師による生徒への虐め。
現在短大で教職課程を履修している身からすると、かなりリアルな話題。
普段授業で問題として取り上げている中でも、一番深刻だと思う。
小説の中にも書かれているが、小学生~中学生位までにかけては先生は絶対的な存在だ。
彼等は世の大人達の代表であり、大人とは間違いは起さないものなのだ。
あの頃を振り返り考えてみると何てずさんな対応だったのだろうと思う事柄もある。
しかし、子どもが教師を絶対視しているからこそ学校という社会は成り立っている。
最近それが崩れ始めている。
何が原因なのかは分からないが色々な事が変り過ぎてしまったのではないかと思う。
現場と規律を考えるところは何故か繋がっていない、
お偉い大人達は理由を付けてたやすく問題を転化してしまう。
何か良い考えはないのだろうか?

西岡兄妹

純情な怪談を見に行った七つ寺共同スタジオで9月21~23日まで上演される
『うれしひ』という劇を見に行くことになった。
純情な怪談でもあったブロガーご招待という企画に応募したのだ。
純情な怪談の時はブログをはじめる前だったので前売りを買って行ったのだが、
それを買いにチケットぴあへ行った時にうれしひのチラシを見つけ、
イラストを描いている西岡兄妹という方を知っていたので気になって貰って来たのだ。

竹から覗く無表情な女の顔、縁の方には気付かれないぐらいの小さな文字で
「竹のなみだたれ なみだをたれ」と記されている。
説明を読むとどうやら幽霊もの。
リングとかには全然興味を惹かれないのだが、
ひっそりとした不可思議なものには強く心惹かれる。

西岡兄妹の作品は残酷童話と行った感じの物で、
お兄さんがストーリーを、妹さんが絵を描かれているらしい。
ヴィレッジヴァンガードで良く見かけ、変った画風に引き付けられいつも手に取るのだが、
ビニールに阻まれ中を見ることが出来ない・・・
一度だけ試し読み用に一冊置いてあるものを見つけ、内心ドキドキしながら読んだのだが、
ずいぶん前なのでそれがなんだったか思い出せない。
確か『花屋の娘』だったと思う。
内容も良く思い出せないのだが、何だかサイコを思い出したような、頭に花が咲いていたような・・・?
兎に角少々グロテスク・・・と言うより『残酷』だったのだけは覚えている。
目を覆いたくなるような表現をしている訳ではないのだけれども、
何と言うか、そう、飄々とした残酷だ。
妹さんの感情が無いのに暖かそうな画風の絵と、
お兄さんの淡々としたストーリがそうさせているのだろうと思う。
只、全部の作品を見た訳ではないどころか一冊だけ読んだのもうろ覚えなので、
作品によっては全く雰囲気が違うのかもしれない。

以前千種の方にあるデザイン系の専門学校で行われる小さなイベントに出されていたので、
もしかしたら名古屋の方なのかもしれない。
その時は都合が合わず、まさか来てみえるとは思いもし無かったので行かなかったのだが、
後で友人にパンフレットをもらって凄くビックリすると同時に、
用事なんかほっぽりだして行けば良かったと酷く後悔した。
その上行った子達は誰も彼等を知らなかったらしく、
(私にとっての)宝の山をみすみす素通りしてきたらしい・・・。

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